GOクラブでは、今年から「次世代シーケンサー」に加えて、「ゲノム診断」、「DTC遺伝学的(遺伝子)検査」、「ウェアラブルデバイス(モバイルヘルス)」、「バイオ分野のビッグデータ解析」などの分野の技術やビジネスについて話題を提供している。今後、これらの分野でGOクラブが注目する企業・組織をリストアップして紹介する予定であるが、今回はゲノム診断ビジネスを推進する企業・組織をまとめてみたい。
2010年からジナリスGOクラブで主に「次世代シーケンサー」に関する記事を提供してきました。その後、次世代シーケンシング技術も一般に普及する段階に入ったことから、2015年から後継シリーズとして 「バイオデジタル革命の夜明け」の記事を提供しています。
2015年12月28日月曜日
2015年12月11日金曜日
Dovetail Genomics、ショートリードシーケンサーのデータから超ロングリード配列を再現
ショートリードシーケンサーは、置換変異や小さな欠失・挿入変異を高精度に同定することを可能にしたが、ゲノムの大きな構造変化の検出や長いゲノム配列の取得には不向きである。これらの問題を解決する多数の技術の開発が進んでいるが、今回のGOクラブでは、Dovetail Genomics LLC (Dovetail Genomics) が開発した技術を紹介する。
2015年11月27日金曜日
Illuminaの最近の動向:シーケンサーから医療ビジネスへのシフト
Illuminaは、シーケンサー・ビジネスで独走しているが、その成長も陰りが見え始めた。しかし、Massachusetts Institute of Technology(MIT)が1899年に設立した調査機関であるMIT Technology Reviewが今年6月に発表した"50 Smartest Companies 2015"において、Illuminaは、研究向けシーケンサーの製造販売ビジネスから医療ビジネスへ事業をシフトしていることが評価されて、第3位に選ばれた。今回のGOクラブでは、Illuminaの今年6月以降の「医療ビジネスへのシフト」に関する動向をレポートしたい。
2015年11月11日水曜日
PacBio、大幅に改良した新シーケンサーSequelを発表!
1分子リアルタイム・ロングリード・シーケンシングで著名なPacific Biosciences of California, Inc. (PacBio) は、現行機種であるPacBio RS IIシステムと比べて、スループットが高く、安価で小型の新機種"Sequelシステム"を今年中に発売することを9月30日付で発表した。今回のGOクラブでは、この話題を紹介する。
2015年10月23日金曜日
個別化医療について考える(2):次世代シーケンシング時代の個別化医療
前回のGOクラブでは、一塩基多型をベースとする「個別化医療」について概説し、その実現は困難であったことを紹介した。今回のGOクラブでは、次世代シーケンサーを用いた個人ゲノム解読の進展やIT技術の発展とともに、個別化医療に対する考え方が変化しつつあることを紹介する。
2015年10月8日木曜日
個別化医療について考える(1):個別化医療とは
個別化医療(Personalized Medicine)とプレシジョン医療(Precision Medicine)は、ほぼ同じ意味で用いられると解説されることがある。しかしながら、新しく目指す医療が個別化医療という語では適切ではないとして、プレシジョン医療という語と概念が生み出された。GOクラブでは、個別化医療とプレシジョン医療の違いを明らかにする意味でも、個別化医療について3回に渡って考えてみたいと思う。
2015年9月28日月曜日
プレシジョン医療について考える(3):Precision Healthとは
米国のオバマ大統領が215百万ドルの資金を投入する“Precision Medicine Initiative”を今年1月20日に発表して以来、米国では“Precision Medicine”について議論が活発化している。スタンフォード大学では、Precision Medicineでなく、"Precision Health"をスローガンとして掲げて活動を推進している。今回のGOクラブでは、Precision HealthとPrecision Medicineの関係について論じてみたい。
2015年9月11日金曜日
Thermo Fisher Scientific、新しいIon Torrentシーケンサー"Ion S5"を発表
半導体シーケンサーを開発したIon Torrent Systems Inc (Ion Torrent) を、Life Technologiesが買収したが、2014年2月にはLife TechnologiesがThermo Fisher Scientific Inc. (Thermo Fisher Scientific) に買収された。このため、現在ではThermo Fisher Scientificの傘下で、Ion Torrentシーケンサーの開発・製造・販売が行われている。Thermo Fisher Scientificは、新しいIon Torrentシーケンサー"Ion S5"の発売を9月1日に発表した。今回のGOクラブでは、この話題を取り上げたい。
2015年8月28日金曜日
プレシジョン医療について考える(2):ゲノム医療との関係
次世代シーケンサーとITの発展に伴い、医療の世界も大きく変わろうとしている。この新しい医療に対して多数の用語が提案されている。今年初めに米国が重点化すると発表した「プレシジョン医療」について複数回に渡って記事を掲載することにした。今回は、以前からよく使われている用語である「ゲノム医療」との関係を論じてみたい。
2015年8月13日木曜日
プレシジョン医療について考える(1):プレシジョン医療の3つの特徴
米国オバマ大統領が、今年の初めに"Precision Medicine Initiative"の推進を発表して以来、プレシジョン医療(Precision Medicine)の意味や内容について議論が盛んになっている。GOクラブでは今後複数回に渡って、独自の視点での意見も交えてプレシジョン医療について論んじてみたいと思う。
2015年7月24日金曜日
Complete Genomicsが新シーケンシングシステムを発表
米国の次世代シーケンシング(NGS)技術開発ベンチャーであるComplete Genomics, Inc. (Complete Genomics) は、European Human Genetics Conference 2015(今年6月6日~9日、英国グラスゴー市で開催)で新しいNGSシステム“Revolocity”を展示・公開した。Revolocityは、サンプル調製からシーケンシング・データ解析まで全自動で実施できるシステムであり、Illumina HiSeq X Tenに対抗できる性能を有する。今回のGOクラブでは、Complete GenomicsのRevolocityを紹介する。
2015年7月10日金曜日
GenapSys、ついにシーケンサーの試用開始を発表!
次世代シーケンサー開発ベンチャーであるGenapSys, Inc. (GenapSys) が、半導体チップを用いた小型ポータブル次世代シーケンサーである“GENIUS System”のアーリーアクセスを開始すると自社ホームページ上で発表した。今回のGOクラブでは、この話題を取り上げる。
2015年6月25日木曜日
Oxford Nanoporeの革新的ビジネスモデル(後編)
前回のGOクラブでは、Oxford Nanopore Technologies(Oxford Nanopore)のビジネスに関して、次世代シーケンサーの利用形態などに革新性があり、次世代シーケンサー産業はコンピューター産業と類似性があることを言及した。サンプル調製法や機器開発上の課題解決法についても革新性が認められるので、今回のGOクラブでは、その内容について論じてみたい。
2015年6月12日金曜日
Oxford Nanoporeの革新的ビジネスモデル(前編)
Oxford Nanopore Technologies(Oxford Nanopore)のシーケンシングデバイスMinIONは、1年前に登場した時点ではシーケンシング精度が悪く、期待に反したものであったが、その後急速に進化している。つい最近Oxford Nanoporeは、ロンドンでユーザー向けのミーティング“London Calling”を開催した。このミーティングの情報によれば、機器だけでなく、ビジネスモデルにも革新性が感じられる。GOクラブでは、その革新性について前編と後編の2回に渡って論じてみたい。
2015年5月22日金曜日
オミックスとは(後編)
株式会社ジナリスは、オミックス解析とオミックス研究用解析システムの開発・販売を主たる事業とする新会社「株式会社ジナリスオミックス(Genaris Omics, Inc.)」を5月15日に設立した。社名の「オミックス」の語源については前回のGOクラブで詳しく説明したが、今回のGOクラブでは「オミックス」の意味について深く考えてみたい。
2015年5月9日土曜日
オミックスとは(前編)
本コラムである「GOクラブ」は、ジナリス(Genaris)・オミックス(Omics)・クラブの略であるが、この「オミックス」の語源とその意味について2回にわたって深く考えてみたいと思う。
2015年4月27日月曜日
遺伝子検査ベンチャー23andMe、創薬に挑む(後編)
前回のGOクラブでは、一般消費者に遺伝子検査サービスを提供してきた23andMe, Inc. (23andMe) が、収集した膨大なSNP情報と患者ネットワークを活用して創薬事業に挑戦することを紹介した。今回のGOクラブでは、23andMeが創薬に取り組むに至った背景と23andMeの価値について考察したいと思う。
2015年4月9日木曜日
遺伝子検査ベンチャー23andMe、創薬に挑む(前編)
消費者向け遺伝子検査サービスで有名な23andMe, Inc. (23andMe) は、2013年末に、米国食品薬品管理局(U.S. Food and Drug Administration, FDA)から、遺伝子検査に基づくヘルスケア情報提供の停止命令を受けて以来、ビジネスモデルの変革を進めている。今年のプレスリリースでは、Genentechの創薬部門の元幹部であったRichard H. Scheller氏を採用し、個人ゲノム情報に基づく「創薬」に挑戦することを発表した。GOクラブでは、「23andMeのビジネスモデル」の最近の変遷について2回に分けて紹介しようと思う。
2015年3月25日水曜日
Quantified Self とは
いよいよApple Watchが今年4月24日に発売されることになり、話題を集めている。すでに発売されている他社のスマートウォッチと同様に、Apple Watchにも「個人の体動や心拍数を計測する機能」が付いている。このように、自己の状態や行動を定量的に計測する“Quantified Self”の流れはますます加速化されるだろう。今回のGOクラブでは、この“Quantified Self”とその計測に用いられるデバイスを紹介する。
2015年3月12日木曜日
10X Genomics、衝撃的デビュー:ショートリード・シーケンサーをグレードアップ!
今年2月25~28日に米国Florida州Marco Islandで開催された“Advances in Genome Biology and Technology Meeting(AGBT) 2015”では、新しい次世代シーケンサーの開発に関して、特筆すべき新技術の発表はなかった。一方で、「Illuminaシーケンサーなどによって得られるショートリードを合成的にロングリードに変える画期的技術」を開発したというベンチャー企業、“10X Genomics”の発表は大きなトピックスであった。同社は、この技術を商品化した機器の販売も行うとしている。今回のGOクラブでは、この10X Genomicsの新技術の話題を提供したい。
2015年2月23日月曜日
次世代シーケンシングを核とする次世代の医療・診断ビジネス
F. Hoffmann-La Roche, Ltd. (Roche) は世界的に著名な製薬・ヘルスケア企業であるが、Rocheが次世代シーケンシング (NGS)に関わるベンチャー企業を次々と買収している。今回のGOクラブでは、このRocheによる企業買収を事例として、「NGSを核とする医療・診断ビジネス」について考察したい。
2015年2月6日金曜日
米国が推進する“Precision Medicine”について考える
米国のオバマ大統領は、「Precision Medicineの推進」に対して215百万ドル(約250億円)の資金を投じることを今年の1月20日に発表した。この“Precision Medicine”という語は見慣れない言葉であるが、今回のGOクラブでは、オバマ大統領が力を入れる“Precision Medicine”について考えてみる。
2015年1月23日金曜日
バイオデジタル革命を先導するlllumina
バイオデジタル革命を牽引する「核」は、やはり次世代シーケンシング(NGS)技術であろう。現在、このNGS技術を利用してビジネスをリードするのはIllumina, Inc. (Illumina)であり、同社は昨年MIT Technology Reviewが発表した50 Smartest companiesの第1位に選ばれた。今回のGOクラブでは、この話題とIlluminaによる恒例の年初の新製品発表を合わせて、Illuminaのビジネスについてレポートする。
2015年1月14日水曜日
~ バイオデジタル革命の夜明け(2015年1月連載開始) ~バイオデジタル革命の夜明け
GOクラブでは、約5年前から次世代シーケンサーの話題を提供してきた。昨年(2014年)の次世代シーケンサーに関するニュースを吟味すると、次世代シーケンシング技術も一般に普及する段階に入ったといえる。このような背景から、「次世代シーケンサーについて語る」のシリーズを終えて、その後継シリーズとして「バイオデジタル革命の夜明け」の記事掲載を始めることにしたい。
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