2012年1月25日水曜日

Ion Torrent 新シーケンサー発売へ

 新年明けてから、「Ion Torrentの新シーケンサーProton Sequencerの発売」と「Illumina  HiSeq2500 Sequencerの発売」という2つの大きなニュースが発表された。Ion Torrent は、"The Chip Is The Machine."と謳っていたので、新シーケンサーの発売は当面ないと思っていた。したがって、今回のIon Torrent Proton Sequencerの発売は意外であった。今回のGOクラブでは、Proton SequencerとPGM Sequencerを比較して、それぞれの用途について考察してみたい。

2012年1月10日火曜日

未来を考える(第1回:DTC genomics ベンチャーと予防医療)

 昨年は、Life Tech社とIllumina社から、デスクトップシーケンサー(Ion Torrent PGMシーケンサーとMiSeqシーケンサー)が発売され、ゲノム研究もゲノムセンターから一般研究室に普及する時期に移行したと言える。この次世代シーケンサーの普及がもたらす社会変革について、GOクラブで今後何回かに渡って考察してみたいと思う。次世代シーケンサーの登場が大きな変革をもたらす主な分野は「医療」である。すでに「個別化医療」への応用は始まっているが、未来を考えた場合、何よりも「予防医療」を普及させる大きな原動力になる違いない。今回は、次世代シーケンサーが拓く「予防医療」について考えてみたい。

2011年12月25日日曜日

GnuBIOシーケンサーβ版、2012年第2四半期にリリースか

 GnuBIO2011年12月14日付で「来年第2四半期の上市を目指して、Microfluidics-based sequencer β版の組み立てを開始した。」と発表した。このGnuBIO のシーケンサーについては、GOクラブで、2010年06月11日号2011年04月26日号の2回に渡って紹介したが、非常に期待できるシーケンサーである。GnuBIO は、シーケンシング技術とシーケンサーの詳細を公表していないが、今回のGOクラブでは、「これまでのニュースリリースの内容」と「米国出願特許20110267457 (2011年6月29日公開)」をもとに、GnuBIO の技術を推定してみたい。

2011年12月13日火曜日

Ion PGMとIllumina MiSeqシーケンサーのPaired-EndとMate-Pair Sequencing

 Illumina MiSeqシーケンサー(MiSeq)の日本での出荷も始まり、いよいよIon Torrent PGM シーケンサー(PGM)との競争もデッドヒートしそうである。Illuminaのウェブサイトでは、MiSeqの方がPGMよりはるかに配列決定精度(Quality Value; QV)が優れているというデータを発表している。QVについてIlluminaはPredicted QVを使って比較しているが、PGMの場合、このQVが低く出るという特徴を持っている。PGMの精度が急速に向上している点、またEmpirical (経験的)QVでの比較を考慮すると、両者の配列決定精度については実用上は大差ないと思われる。GOクラブでは、両者の比較を過去に行っているが、Ion Torrentの318 Chipが登場する頃には、両者のパフォーマンスは同等となると予想される。
さて、今回のGOクラブでは、Ion Torrent PGMシーケンサーで、Paired-End SequencingMate-Pair Sequencingが可能になったことが発表されたので、MiSeqの方法と比較しながら紹介したい。

2011年11月25日金曜日

1細胞の全ゲノムハプロタイピング

 次世代シーケンス解析技術が進歩したが、真核生物のゲノムシーケンシングの場合、これまでの技術ではハプロイドごとに配列を得ることは実質不可能である。今回のGOクラブでは、各ハプロイドごとに全SNP解析を行える2つの最近の技術を紹介する。また、本技術とGOクラブでも紹介した1細胞からのゲノムシーケンシング技術を組み合わせることにより、ヒトだけなく、真核生物のハプロイドごとにゲノム配列が解明できる可能性について論じる。

2011年11月11日金曜日

Stratos Genomicsのナノポアシーケンシング

 9月7日付のGOクラブで、Stratos Genomics Inc.のナノポアシーケンシング技術開発テーマが、米国国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)の“Advanced Sequencing Technology Awards 2011”に選ばれたことをお知らせした。今回のGOクラブでは、このStratos Genomicsの次世代シーケンシング技術を紹介する。

2011年10月24日月曜日

1細胞からのゲノムシーケンシング (パート2)

 前回のGOクラブは、微生物の1細胞ゲノムシーケンシングを取り上げたが、今回は、ヒト細胞の1細胞ゲノムシーケンシングと1ウィルスゲノムシーケンシングについて紹介する。

2011年10月12日水曜日

1細胞からのゲノムシーケンシング (パート1)

 最近、1細胞からのゲノムシーケンシングの研究が盛んになってきたので、GOクラブで2回に渡って、この話題について紹介しようと思う。
 J. Craig Vneter InstituteのRoger S. Laskenらが中心となって、Phi DNAポリメラーゼによるDNA増幅法であるMultiple Displacement Amplification (MDA) 法を用いて、1個の細菌から染色体DNAを増幅する技術が確立された。この技術を利用して、Harvard Univ.のGeorge M. Churchの研究グループが2006年に1個の細菌のゲノムシーケンシグング技術に関する研究を発表している。Laskenらも1細胞からのゲノムシーケンシングの論文を2007年に発表した。Laskenらは、その後も微生物の1細胞ゲノムシーケンシングの研究を精力的に進めているが、今年の9月18日付のONLINE版Nature Biotechnology誌で、1細胞ゲノム解析専用の新しいde novo assembly技術について発表した。今回のGOクラブでは、細菌の1細胞ゲノムシーケンシングについて紹介する