2011年9月21日水曜日

2011年度のNHGRI-$1000次世代シーケンシング技術 (パート2)

 前回のGOクラブでは、米国国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)が新しい次世代シーケンシング技術開発の研究グラントである" Advanced Sequencing Technology Awards 2011”を供与した「9種類の新技術」のうち、5種のナノポアシーケンシングの概要を紹介した。今回のGOクラブでは、残りの4種類の技術について紹介する。

2011年9月7日水曜日

2011年度のNHGRI-$1000次世代シーケンシング技術 (パート1)」

 2011年8月22日付で、米国国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)が新しい次世代シーケンシング技術開発の研究グラントである“Advanced Sequencing Technology Awards 2011”を供与する「9種類の新技術」を発表した。9種の技術のうち、1種はコンティグ形成に関する技術であり、残る8種のうち5種はナノポアシーケンシングに関係ある技術であり、1種は全く新しい塩基認識法の開発を目指している。その他の3種類は、DNAポリメラーゼを用いた1分子シーケンシング、エキソヌクレアーゼを用いた1分子シーケンシング、そして電子顕微鏡による1分子シーケンシングである。このNHGRIのグラント($1000ゲノムプロジェクト)により、膨大な種類の次世代シーケンシング技術が誕生し、新技術が出尽くした感があったが、最後に挙げた3種類のシーケンシング技術はいずれも新しい原理に基づくものであり、米国の物凄い先端技術開拓パワーを感じさせられる。
今回のGOクラブでは、2011年度のグラントに当選した9種の技術のうち、5種のナノポアシーケンシングの概要を紹介する。残りの4種類の技術については、次回のGOクラブで紹介する。

2011年8月23日火曜日

Complete Genomicsの次世代シーケンシング技術とは

 Complete Genomicsは、次世代シーケンサー開発企業としては珍しく、開発したシーケンサーは販売せずに、自社のみに設置し、個人ゲノム 配列決定&解析の受託サービスに特化したベンチャー企業である。2010年11月にNASDAQに上場した後、今年の第1四半期は売上も伸び、順調に株価 が上がった。ところが、8月3日に第2四半期の業績を発表したところ、受注は順調に増えているにもかからわず、株価が暴落してしまった(6月の株価は$17で、今回$15から$7.6に下がった)。今回は、Complete Genomicsの次世代シーケンシング技術を紹介するとともに、株価暴落の背景について考察してみたい。

2011年8月9日火曜日

Pac Bio RSシーケンサーの優位性が大腸菌O104のゲノム解析で証明される

 Pacific Biosciences (以下、PacBioと略す) は、今年4月27日に、1分子リアルタイムシーケンサーであるPacBio RSシーケンサーの正式発売を発表した。第2四半期はEarly Access Customersへのアップグレードを含めて、計16ユーザーに対してRSシーケンサーが出荷された。これまでは、生データレベルでの精度が低く、かつリード長も1,000 bpを越える程度であったが、最近精度やリード長も改善された新しいChemistry C2が開発された。また、そのChemistry C2を利用して、ドイツなどで感染が流行した腸管出血性大腸菌O104 (C227-11株) のゲノム配列を決定した論文が、7月27日付けのNew England J. of Medicineに発表された。Chemistry C2は第4四半期に発売される予定であるが、この論文で開示されたデータをもとに、PacBio RSシーケンサーとChemistry C2の性能を紹介したい。

2011年7月26日火曜日

実用化に向かうLaserGenの第2世代シーケンサー

 第2世代シーケンシング技術の開発を行っているLaserGenが、最近ホームページを一新し、シリーズA増資も進めていることから、シーケンシング技術の実用化に向かうと思われる。このたび、LaserGenは7月11日付のプレスリリースで、精密機器メーカーのNational Instrumentsと組んで、シーケンサーの開発を行うことを発表した。このような流れから、LaserGenの技術が利用できる可能性も高くなったと感じる。今回のGOクラブでは、このLaserGenの次世代シーケンシング技術を紹介する。

2011年7月11日月曜日

454 FLXシーケンサーのロング・リード・アップグレード、正式発表される

 かなり前から、Roche 454 GS FLXシーケンサーで最大1,000 bp/リード読めるアップグレードが可能になることが話題になっていたが、ついに、454 Life Sciencesは、6月28日付けで、このロング・リード・アップグレードを正式に発表した。既存の機種もオンサイトでアップグレードできるほか、アップグレード機種であるGS FLX+ システムも発売された。サンガーシーケンシングに匹敵するリード長とリード精度を達成できるGS FLX+ システムは、他の次世代シーケンサーとは一線を画する魅力があり、今回のGOクラブで取り上げる。

2011年6月24日金曜日

NobleGenのナノポアシーケンシング技術、開発進む

 GOクラブでは、約1年前に、NobleGen Biosciences (NobleGen) が開発を進めているソリッドステート・ナノポアシーケンシング技術を紹介した。その後、NobleGenは、2010年9月に米国国立ヒトゲノム研究所(NHGRI)の次世代シーケンシング技術開発グラントである“Advanced Sequencing Technology Awards 2010” に当選し、4,160,000ドルの研究資金を得た。この1年の間にNobleGenのシーケンシング技術(Optipore Sequencingと名付けられた)の開発が進展し、ナノポアシーケンサー開発において、Oxford Nanopore、NABsysに次いで、シーケンサー上市に近いポジションにいると推測される。今回は、NobleGen のOptipore Sequencing技術開発の進捗について紹介する。

2011年6月10日金曜日

Illumina シーケンシングキットv3発売 - 1ランで600 Gbを達成

 Illuminaは、今年5月に、HiSeq2000などのIllumina次世代シーケンサー用のシーケンシング試薬TruSeq v3キットの発売を正式に発表した。本キットをHiSeq2000シーケンサーで用いると、1ランあたり最大600 Gbの塩基配列データが得られる。出力の点では、対抗馬であるSOLiDシーケンサーを大きく引き離すことになる。当社は、Beckman Coulter Genomicsと提携して、HiSeq2000シーケンサーを用いたシーケンシングサービスを提供しているが、このHiSeq2000を用いると、1ランで計算上5、6人分のヒト全ゲノム配列(1人あたり30倍の冗長度のゲノム配列を決定した場合)が得られることになる。今回は、この格段と性能が向上したシーケンシング試薬TruSeq v3キットについて紹介する。