前回のGOクラブでは、一般消費者に遺伝子検査サービスを提供してきた23andMe, Inc. (23andMe) が、収集した膨大なSNP情報と患者ネットワークを活用して創薬事業に挑戦することを紹介した。今回のGOクラブでは、23andMeが創薬に取り組むに至った背景と23andMeの価値について考察したいと思う。
消費者向け遺伝子検査サービスで有名な23andMe, Inc. (23andMe) は、2013年末に、米国食品薬品管理局(U.S. Food and Drug Administration, FDA)から、遺伝子検査に基づくヘルスケア情報提供の停止命令を受けて以来、ビジネスモデルの変革を進めている。今年のプレスリリースでは、Genentechの創薬部門の元幹部であったRichard H. Scheller氏を採用し、個人ゲノム情報に基づく「創薬」に挑戦することを発表した。GOクラブでは、「23andMeのビジネスモデル」の最近の変遷について2回に分けて紹介しようと思う。