2012年7月26日木曜日

Complete Genomicsの新技術: 高精度全ゲノムシーケンシングとハプロタイピング

 以前のGOクラブで、「ヒト全ゲノムシーケンシングの受託解析企業であるComplete Genomicsは、IlluminaやIon Torrent (Life Tech)などどの競争が激化し、苦戦が続くであろう」と考察した。その後も、業績は上向かず、今年6月5日には従業員約20%にあたる55人の解雇を発表した。Complete Genomicsは、7月12日に「10~20細胞からの高精度ヒト全ゲノムシーケンシングとハプロタイピングの論文がNature誌に掲載されたこと」をプレスリリースした。この発表が注目を集め、株価も約50%上昇した。今回のGOクラブでは、Complete GenomicsがNature誌で公開した「Long Fragment Read(LFR)技術」を紹介するとともに、Complete Genomicsの今後の展開の可能性について考察してみたい。

2012年7月11日水曜日

新・次世代シーケンサーの新しい分類について考える

 GOクラブでは、次世代シーケンサーの開発競争が「高機能かつ安価な機器・方法」を目標に行われていることから、シーケンシング原理別に第1世代~第4世代に分類し、次世代シーケンサーに関する情報提供を始めた。また、第2世代シーケンサーの進歩などを吟味し、次世代シーケンサーを用途別に分類すると、別の世界が見えてくることも以前考察した。DNA・RNAの調製・精製のトップメーカーであるQIAGENが、6月25日付けのプレスリリースで「Intelligent Bio-Systems(IBS)の買収」を発表した。今回のGOクラブでは、この買収の意味を「用途や利用形態に基づく次世代シーケンサーの新しい分類」の脈絡の中で考察してみたい。