2012年5月22日火曜日

いつでもどこでもシーケンシング

 Oxford Nanopore Technologies (Oxford Nanopore) がUSB駆動のポータブルDNAシーケンサーの発売を発表したが、いよいよ、いつでもどこでもシーケンシングできる時代を迎える。2010年11月のGOクラブの企画「次世代シーケンサーの新しい分類について考える」において、「5年後(2015年)くらいには携帯可能なポータブルシーケンサーも使われるようになるであろう」と述べたが、時代は予想より速いスピードで進んでいる。これまでのGOクラブでも種々の次世代シーケンシング技術を吟味・考察し、ポータブルシーケンサーとしてはナノポアシーケンサーが主流になると予想した。ところが、LaserGenの最近の発表を見ると、第2世代技術でもシーケンサーのポータブル化が可能であることがわかった。今回のGOクラブでは、このLaserGenのポータブルDNAシーケンサーを中心に、ポータブルDNAシーケンサーの開発の現状について紹介する。

2012年5月9日水曜日

Nature Biotech誌の論文をもとにナノポアシーケンシングの欠点を考察する

 Oxford Nanopore Technologies (Oxford Nanopore) が、今年2月17日にナノポアシーケンサーを今年中に発売することを発表したが、そのシーケンシング技術を科学的に裏付けるデータや論文を発表していない。一方、AkesonらのグループGundlachらのグループがそれぞれタンパク質ナノポアを用いてシーケンシングが行えることを実証した論文をNature Biotechnology誌4月号に発表した。今回のGOクラブでは、これら論文のエッセンスを紹介するとともに、論文のデータからナノポアシーケンシング技術の欠点について考察してみたいと思う。